逃去防止器の試作・試用

いまいるニホンミツバチの分封を利用して群を増やすにしても、あるいは分封して他所の営巣地から飛来する群を捕獲するにしても、まず分封群を逃がさない手立てが必要になる。セイヨウミツバチと違って、ニホンミツバチは新しい巣箱に入居したからといって、そのまま居続けてくれる保証はない。

ミツバチの場合、群の中心に一匹の女王が存在することが必須の条件であり、女王のいない群はいずれ滅亡する。群を抑えるには女王を抑えるのが一番手っ取り早い。女王さえ逃げ出せないようにしておけば、たとえ働きバチが巣から飛び出していっても、いずれ元へ戻ってくるという性質がある。

そこで考案されたのが逃去防止器だ。働きバチと女王との体格の違いを利用して、働きバチは出入りできても女王には通過できない仕組みを巣門に設置しておけば、群の逃去を防ぐことができる。

逃去防止器の商品としてはハチマイッターなどが有名だ。ネットで調べてみると幅3.8mmの格子を巣門に被せることでハチの出入を制御しているようだ。この3.8mmが微妙な値で、働きバチなら苦労すれば通れるが体格の大きい女王は通れない。ただし、ハチの体格は群によりバラツキがあるから、3.8mmがはじき出された最適な経験値なのだろう。

もちろんハチマイッターを買えばすむ話しだが、自作派としては自分で作ってみたい。川西金物の端切れ販売サイトにタキロンの3.8mmメッシュのトリカルネットがあったので取り寄せた(ただし、製品より運賃のほうが高くつく)。

例によって安価な杉の野地板を適当に切って箱を作り、前面にネットを打ち付けた。トリカルネットは3メッシュが1開口になるように縦枠をカットした。ハチマイッターは高さ3.8mmで横の制限はない。おそらく3.8x3.8mmのままでは働きバチは通過できないだろう。

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杉の野地板で組んだ箱               前面は3.8mmのトリカルネット

トリカルネットのメッシュは両端で歪みが大きくなるので寸法誤差の少ない場所を選ぶほうがいい。実際にノギスで計ってみると4mmメッシュ程度のところが多いようである。

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逃去防止器を設置                 帰ってきたハチはなかなか入れない


まる1日設置後 するりと通るハチもあるがまごつくハチが多い

最初、日中に取り付けた。突如、見慣れない装置で巣門を塞がれて巣に戻れなくなったハチたちが巣箱の周囲を飛び回り、そのうちだんだん気が荒くなって巣に近寄ると襲ってくるようになった。これはまずいと取り外し、夕方暗くなって付け直した。翌朝、すべてのハチが装置の通過儀礼を受けて外へ出れば、戻るときの抵抗は少なくなるだろうと考えたからだ。

まる1日設置して、翌日撮ったのが上の動画だ。見るとおり、せっかくハチが採集してきた花粉がメッシュの前にたくさん落ちている。ぎりぎりで通過するのだから脚に着いた花粉は刮ぎ落とされてしまう。子どもの飼育に悪影響があるといけないから、すぐに外すことにした。


逃去防止器が外されにぎわう巣門

実際に取り付けるのはもう少し分封が迫ってからだ。あるいは、他所からの分封群が捕獲できた場合、その群が逃げ出さないようにするときになる。

さて分封の迫ったことをどう察知するか? それについては次回また。

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OJerBlog更新:2016/11/30

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