ザックの修理

 長年使いつづけているサブザックがある。化学繊維ではなくキャンバス地でもなく、多分、豚革ではないかと思う。

ひさびさに都会で山仲間と一杯やるために、いつものようにそのザックを背負って家を出た。なにやかや詰め込んでけっこう重かった。駅の駐車場をショートカットするために、いつもフェンスを跳び越えているのだが、このときは柵に手を掛けて跳んだとたんに、ブッと音がしてショルダーベルトが切れた。見れば、日頃一番使っているベルト穴の位置で革が裂けていた。

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愛用のサブザック 2代

家に引き返してザックを交換する時間はない。1時間に1本しかない2両編成のディーゼル列車に乗った。席に着いてからアーミーナイフを取り出し、ベルトの末端に穴を開ける。これでなんとか背負えるようになった。

実はこのザックは2代目で、最初のやつが壊れたときに、偶然にまったく同じザックを持っていた山仲間から譲り受けたものだ。その時点ですでに長く使っていたので買い換えようにももう同じものは売っていなかった。こっちがいたく気に入っているのを知って、彼はこころよく代価も取らず譲ってくれた。

東京駅近くのいつもの飲み屋に着いたとき、ザックをくれた彼はすでに定位置を占めていた。長年同じ仲間で同じ場所で何度も宴会をしていると、だいたい座る位置も決まってくる。座るなりさっそく、ザックのベルトの切れた話をすると、こともなげに彼は “もうとっくに寿命だよ” という。たまたま彼は新しくサブザックを買ったばかりで、ぼくも新しいのを買ったから君も買えとばかりに、しっかりした作りの新品ザックを見せてくれた。そのときは、そうか、そうそうだよな、どう考えても15年以上は使っているからと思った。

しかし、家に帰って新しいザックをネットで品定めしているうちに考えが変わった。初代の壊れたザックもまだ保管してある。あちらのベルトは問題ないから、それを失敬して継ぎ接ぎすればなんとかなりそうだと気付いた。

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初代から切り取ったベルトを……穴の位置を合わせて継ぎ接ぎする

普通の針で革を縫えるか心配だったが、問題なかった。ベルトの縁に縫い取りがあって針穴がすでに空いていたのだ。それを利用してなんなく縫い合わせることができた。

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縫い合わせたあと 裏側表側

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無事に継ぎ接ぎ

さま、あと何年使えるか。ベルトがへたるのが先か、こっちが先か。ははは。

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No title

ベルトに油気が無いみたいですね。油気が無くなると皮の強度が下がりますよ。保革オイルを与えると凄く長持ちしますね。

No title

ごもっともです。山靴にはありますが、ザックのベルトまでは思いつきませんでした。やってみます。
OJer

清見寺 五百羅漢

OJer

OJerBlog更新:2016/11/30

西蓮寺大銀杏黄葉2016

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